東日本大震災から1年が過ぎて(その3)

2012年4月18日 20時59分 | カテゴリー: 活動報告

悲しい現実

阿武隈川にかかる飯野堰の見える道で
阿武隈川にかかる飯野堰の見える道で
 その日、30年ぶりに降り立った福島駅には、4月というのに雪が舞っていました。中学時代のクラス会で、なつかしい仲間に会うために出かけたのです。

 県庁勤めの1人は、この春から南相馬へ転勤になり、まさに今、震災によって飼い主と別れ別れになった犬猫たちの保護の仕事をしているという話、また、別の仲間は、県の委託で阿武隈川の流木からペレットストーブのペレット作りをしていたけれど、流木の放射線量が高いため、今はその作業を中断し、除染に忙しいという話などを聞き、複雑な気持ちになりました。
 クラス会の知らせが届いたとき、私は、数年前のクラス会の時に、地元テレビ局がペレットストーブに取り組む彼の仕事について取り上げたと聞き、とてもうれしかったことを思い出したのです。今度会ったら、見学させてもらおうと思っていたからです。数日前に電話をすると、前述のような状況であることを聞かされ、予想していたとはいえ「ああ、心配していたことが現実となっていた!」と言葉を失いました。それでも、私のわがままを聞いてくれて、仕事場に案内してくれました。ちょうど、東京では桜が満開でお花見の頃、福島市は風冷たく蕾も固い状態でした。

 ペレットストーブはエコロジカルな暖房として、数年前から人気が出始め、自治体によっては、5〜10万円の補助金をつけて推奨しています。一級河川では、思った以上に大きな流木があることを知りました。水力発電をするための堰にたまる流木を引き上げて、一定の大きさに割り、ペレットにするのですが、今はそれも焼却処分しているのだそうです。「放射性物質があるのに、焼却しちゃって大丈夫なの?」と聞くと「煙突から放射性物質は飛散しない仕組みになっているけれど、灰は処分できないから決まった場所に保管するしかない。以前は、エコセメントにできたんだけどな」という答えが返ってきました。「放射性物質は飛散しない仕組み?」と問い返しましたが、聞こえなかったのか、これには返事がありませんでした。たぶん、県がそのように説明しているのでしょう。
落ち葉から堆肥をつくる仕事もしていましたが、これも放射線量が高いので、今は山形県の落ち葉を運んで来て堆肥づくりをしているとの話でした。
「線量が高いときには、新聞にでっかく出すくせに、線量が下がったときは、ちょこっとしか報道されないんだ」と悔しそうに話す彼に、隣で奥様も「ほんとよね〜。マスコミもひどいわよ」と憤りをどこにぶつけていいのかわからないという様子でした。
 「何年かかるかわからないけど、しばらくは、除染除染だな」そんな言葉を明るく言い放つ彼の横顔に胸が潰れる思いでした。

 きょう、枝野大臣は福井入りし、大飯原発再稼働の理解を求めました。県庁周辺では、再稼働反対を訴える人たちであふれていました。
 ここ数日、福島県沖では、再び震度3〜4の地震が頻発し、住むものにとって心穏やかではない状況が続いています。福島第一原発4号炉では、温度が上昇中であり、このままいけば、18日には、100℃近くに達するとの指摘もありますが(真偽のほどは、ともかく)、マスコミも言論統制が敷かれているのか、情報量がまったく不足しています。

 野田さん、枝野さん、あなた方は、いったいどちらを向いて政治をしているんですか?まっすぐ、国民の目を見て正直に答えてほしいと思います!