「地球最後の日のための種子」と「多剤耐性菌」のこと

2010年10月2日 23時44分 | カテゴリー: 活動報告

遺伝子情報と政治

 日本列島がオーブンに入れられたような長い長い夏が、ようやく終わりを告げました。
 この先、地球はどうなってしまうのだろうと、漠とした不安を覚えた方も多いのではないでしょうか。
 
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋。ようやく人間らしい活動ができるシーズン到来です。
いま、私が読んでいるのはスーザン・ドウォーキン著「地球最後の日のための種子」です。これは、物語ではなく化学ノンフィクションです。植物学者ベント・スコウマン(1945〜2007)が、世界中を回り、数え切れぬほどの種子を集め、やがて多くの植物学者らの努力が結実し「地球最後の日のための種子」が、スヴァールバル世界種子貯蔵庫に収められるまでが、記されています。永久凍土に密封されたこの貯蔵庫が開設されたのは、スコウマンが亡くなった翌年の2008年2月のことでした。

 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が、10/18から名古屋を会場に開催されますが、人間の無知と傲慢さから、地球の生態系を狂わせ、自ら滅亡へ向かう歯車を止めなくてはならないと考える人が、これを契機に増えていくことが重要です。
 この国立市内では、市民の方々の実行委員会で「ピースウィークinくにたち〜まちじゅうが映画館!」が9/18〜9/26に開催されましたが、私は「未来の食卓」が印象的でした。この日は、映画上映に続いて、農業をテーマにパネルディスカッションもあり、有機農業のこと、流通のこと、安全な食の話など、それぞれの専門分野の方からの発言は、どれも興味深く、たいへん有意義な1日でした。
 
 一方、9月中旬頃から報道されてきた「多剤耐性菌」については、この間、私は、ひじょうに関心を持って見てきました。初めは、国外だけだったのに、その後、複数の抗生物質が効かない耐性菌は、国内の病院でも検出されたことがわかり、注目されました。
 農作物も同様で、収穫量を上げるため、遺伝子組み換えや多量の農薬使用等で、生態系に異変が起こります。
 人間の病も、そんなところから、予測のつかない方向へとすすみ、やがて「新たな病」が次々と発生していくのです。

 私の罹っている線維筋痛症という病気も、通常の鎮痛薬はまったく効きません。
 ベント・スコウマンが「いのち」をつなぐ食を守るため、国に働きかけを続けたように、新たな病に苦しむ人たちを救う手立ても、政治の力なくして実現はないと、実感する今日この頃です。