「世界一 田(た)めになる学校 in 東京大学」にて

2010年8月20日 17時52分 | カテゴリー: 活動報告

日本の農業の夜明けへ!

 尋常ではない暑さが続いた夏も、そろそろ終盤に入ってきました(と思わないと、頑張れないような毎日です)。
 そんな猛暑だった8/9(月)に「世界一 田(た)めになる学校 in 東京大学」に参加しました。
 このイベントは、“人と自然の共生”を目指した宮城県大崎市、新潟県佐渡市、兵庫県豊岡市の3市の主催での授業形式のものです。会場の弥生講堂・一条ホールは、約200名の親子で一杯でした。

 1時間目の授業は「音楽」です。田んぼの文化を伝える山形県のわらび座「響(ひびき)」によるエネルギッシュな太鼓や笛の演奏で幕が開き、一瞬で会場が一体感に包まれました!「響」は、創立60年。親のそのまた親の代から、地域の農業と文化をしっかりと引き継ぐ役割を果たしてきました。農業=文化を改めて実感しました。
 この学校長の岩渕成紀さん(NPO法人田んぼの理事長)のご挨拶では「日本には5668種の生き物と2075種の植物がいる」ということがわかりました。魅力的なトークで、グイグイ子どもたちを「自然科学」の世界に引き込みます。

 2時間目は「社会」です。
 大崎市長からは、ラムサール条約に登録された化女沼(ケジョヌマ)と蕪栗沼(カブクリヌマ)の紹介から始まり、9割の湿地が田畑だったこと、「冬みずたんぼ」(冬の間も、田に水を貯めておくこと)で、マガンのねぐらを確保し、そのことで毎年シベリアからマガンが来るようになったこと。沼の水もきれいになり、農業に最適な土づくりにつながるという授業がありました。
 佐渡市長からは、トキを守り増やそうと努力してきたお話がありました。江戸時代には、函館から沖縄まで、全国にいたトキは、乱獲や環境悪化で、絶滅したことは、多くの方の知るところですが、佐渡市では、子どもたちや大勢のボランティアの方に支えられながら、野生復帰に取り組んでいます。
 豊岡市長からのお話は、前回のHPにもご紹介しましたが、コウノトリとの共生についてです。(8/7のHPバックナンバーを参照)今回は、3市の子どものたちも参加し、いきいきと自分たちの取り組みの報告をしていたことが印象的でした。

 休み時間には、3市で採れたおコメで炊いたおにぎりを試食しました。それぞれに特徴のある美味しいおにぎりでした。
トキやコウノトリやマガンが、生きていける環境を作り出すということは、田んぼにカエルやドジョウなどの生き物が生息できる場所でなくてはなりません。農薬漬けで、痩せた土には、良い作物は採れないのだということを、まさに、この3市は実践してきたのです。
子どもたちの環境教育と連携した農業振興策は、次世代へ引き継ぐ大きな財産となるでしょう。

 国立市でも、われら稲作人や体験水田など、子どもたちが、農業に触れる機会はあるものの、一部に限られています。農業は年間通しての大変な作業があること、多くの生き物との共生が欠かせないことを学ぶ機会を、産業振興課、環境保全課、教育員委員会が連携していく必要があるのではないかと考えます。