自治体が発注する事業の「公契約」の現状と課題

2010年7月31日 20時17分 | カテゴリー: 活動報告

関心を集めたネット主催の学習会

 猛暑続きで、誰もがげんなり!連日30℃を越していることもあり、疲れきった夕方の時間帯から始まる「公契約」という固いテーマの学習会にどれだけの方が参加して下さるだろうか?という私の不安をよそに、7/30(金)の山内れい子の都政フォーラム「『公契約』について 考えよう」に、多くの方が参加してくださいました。(準備した資料が足りなくなるほど!)
 暑い中、お越し下さったみなさま、ありがとうございました!
 
 「公契約」とは、自治体が行う事業(工事や委託等)における契約を指しますが、これには、貴重な市民の税金が充てられますから、適正な契約が行われることが求められます。そして、その仕事を受ける側にとって、その仕事が「ディーセントワーク(働きがいのある人間らしい仕事)」であるということも重要な課題です。そこには、一定の賃金の保証も必要になります。そういう視点から、2009年秋、全国に先駆けて、公契約条例を策定したのが千葉県野田市でした。

 今回の学習会では、東京自治研究センターの伊藤久雄さんを講師に「公契約の現状と課題」についてお話いただきました。

 また、私からは、国立市の公契約の現状報告をしました。国立市では、一般競争の対象工事の金額を1億5000万円以上から9000万円以上に拡大したり、下請契約における代金支払いの適正化について総務課長通知を出す(2007年)など、適正化を図ってきました。
 また、2008年4月には、契約書の全面改正をし、2009年には、工事前払金の対象を1000万円以上から130万円以上のものに拡大しました。また、500万円以上の委託契約に最低制限価格制度(あらかじめ設定する一定の基準を下回らない入札のうち、最低価格の入札を採用するもの)を導入するなど、ダンピング防止や「適正な履行の確保」と「品質の保証」に努めています。
 これらは、自治体として条例に拠らなくても可能な範囲の施策であり、高い評価も得ています。しかし、公共事業に従事する労働者の賃金確保のためにも、更なる適正な契約を図るためにも「公契約」の条例化は必要です。

 国分寺市では、現在「(仮)国分寺市公共調達条例」策定に取り組んでいます。会場からの質問に、講師の伊藤さんは「たとえば、指定管理者制度の施設における役割の違う労働者の賃金単価をどのように設定するのか(国分寺市に)注目したい」と答えていらっしゃいました。

 今後は、指定管理者に限らず、NPOとの契約など多様な契約のあり方が求められる時代です。先進市に学びながら、国立市らしいしくみを構築したいものです。