八ッ場ダム裁判が終われない理由

2010年4月23日 15時13分 | カテゴリー: 活動報告

現地の生活再建のための法整備を

 このところ、寒暖の差が激しく体調管理に気をつけなければならない日が続いています。不況で冷え込んでいるところに、雨が続いたことで野菜の高騰が、追いうちをかけ、まるで、現政権への信頼度の揺らぎを揶揄しているかのようです。
 その民主党政権発足したその日に、八ッ場ダムと川辺川ダムの中止が発表されましたが、現状は、どのようになっているのでしょうか。「ダム建設は、止まった」と思いこんでいる人が多いことに、驚きます。
 何より、1都5県の知事らは、2010年度予算にも、ダム経費は計上していますし、現在、ダム本体工事は止まっているものの、湖面1号橋の工事は、続行中です。
 地質学者によれば、ダム予定地は災害のデパートと呼ぶほど、地盤の脆弱なところで、地元の人々は「ダイダラボッチの足跡(伝説の巨人)」と呼ぶ地滑り多発地帯です。地滑り対策として、アンカーボルトが使われていますが、これは、ヨーロッパのような地盤には有効ですが、日本のような地盤の緩いところでは、役には立たないと聞きます。
また、代替地をつくるための盛土もたいへん危険で、新規移住者には、その危険性は知らせるものの、すでに転居している人には、情報は伝えられていません。新たな盛土は、やめさせなければたいへん危険です。宅地防災マニュアルをクリアしていない代替地に対して、国は「ダムは、造らないのだから、地質のチェックはする必要がない」と言います。そんな状況下で、住民の生活の安全をどのように守れるというのでしょうか。
 ダム建設をやめさせるだけでは、もう、どうしようもないところまで来てしまっている現実が、ここにはあります。
 議会で、折に触れ、私は、八ッ場ダムの不要と地下水を(涵養しつつ)大切に飲み続けることが必要であることを訴えてきました。ある保守系議員が「利根川の治水のことも考えるべき」と、反論していましたが、八ッ場ダムの治水の効果を最大に見積もったとしても、利根川の最近50年間で最大の洪水(1998年9月)で、八斗島地点の洪水ピーク水位は堤防の天端から4mも下ですので、必要性が認められません。何より、国交省ですら、利根川は河川整備がすすんだために、大きな洪水には充分な余裕があり、八ッ場ダムのような小さな治水効果は意味がないというデータを出しているのです。堤防の安全性確保のためなら、ダムではなく、堤防強化で対策すべきです。

何より、1日も早く、現地の人々の生活再建のための法整備をしなければ、なりません。
東京都が、八ッ場ダムから撤退を決めれば、ダムはストップします。しかし、現在のところ、石原知事の頭の中には、これらの問題を直視するお考えがないために、裁判は継続中です。
控訴審でも、こちらの必要とするデータを、国交省は一貫して出さず、また治水の有識者会議も非公開のままという現実があります。民主党には、もっと頑張っていただきたいものです。