食べることはひとつの農業行為

2010年1月8日 16時02分 | カテゴリー: 活動報告

給食を考える会の学習会

 国立の公立小中学校のPTAで構成されている「給食を考える会」主催で、1/9(土)の午後、郷土文化館にて、家庭教育学習会「食育の期待と食の不安のはざまで」が開催されました。
 私の子どもたちが、国立の小中学校でお世話になっていたころ、私も何年か、給食委員やP連の委員をさせていただきましたが、その頃と同様「真剣に給食について、考えている保護者の皆さんが、こんなにいてくださるのだと」心強くなりました。
 講演は、「農と食の環境フォーラム」代表の牧下圭貴さんです。

 食への不安には、①安全性②表示問題③食糧確保、の大きく3点があります。O-157以降、遺伝子組み換え作物やBSE、偽装食品など、90年代中ごろから、ほぼ毎年のように食の安全に大きな不信感を抱かされてきました。歴史をたどりつつ、牧下さんはアメリカのウェンデル・ベリーの『食べることはひとつの農業行為である』という言葉を紹介され「大切なのは、子どもたちには、社会を信頼できるような安全なものを作っていくこと」とおっしゃいます。

 2005年の学校教育法の改正により、栄養教諭制度が導入されましたが、学校に必ず配置される教諭ではなく、定数が学校栄養職員と栄養教諭を合わせた数となっているため、配置が進んでいない現状があります。
 また、同年に議員立法でできた食育基本法により、2006年には「食育推進基本計画」が策定され、ここには、「単独調理方式(自校方式)による教育上の効果等についての周知・普及を図る」ことが謳われています。
 地場産の食材で給食を提供すること、作る過程を見せることは、教育そのものであるからです。

1985年の文部省(当時)の「学校給食業務の運営の合理化について」という通知により、全国的に民間委託が導入されましたが、民間委託では、請負会社に業務委託をするため、栄養士は発注者の立場となります。請負会社の「仕事に指示を出す」ことは、発注者の権限を超えるために、職業安定法に抵触し、「偽装請負」になっているとの指摘もあると聞き、びっくりすると同時に、不安定雇用による献立の質の低下や食中毒などの事故が起こった場合の問題もあります。

 国立では、センター老朽化により、一時は建て替えの話も浮上していましたが、現在では大規模改修の方向性が打ち出されています。PTAから「自校方式」を要望するたびに、教育委員会は「全校一度にできないし、どこかの学校だけとなると不公平」などという説明もされます。自校方式は、ハード面(施設)だけでなく、その後の維持管理や人件費もありますから、簡単に実現はしませんが、「子ども手当」などで、一律現金支給するより、給食の充実で、教育の質を向上させるために、予算を活用できるような施策を、新政権が考えてくれないだろうか、と思うのは私だけではないでしょう。