税制から見る農業の課題

2009年12月25日 17時34分 | カテゴリー: 活動報告

現状を見据えた制度改革を

今年も、残すところ1週間となりました。
誰にとっても、厳しい1年だったのではないでしょうか。
政権交代により、これまでにないほど「政治」に、市民の目が向いた年でもありました。
 その一方で、身近な地方自治体における「政治」への関心は、どうだったのか?と言えば、心もとない状況です。翻せば、議会のあり方の課題であると言えましょう。

 12/19(土)、参議院議員大河原雅子事務所主催のミニ講座「都市農業を考える」(講師:都税事務所職員 関口孝光さん)に参加しました。
『東京の土地2008』によれば、1991年から農地は激減しています(2008年には、約半分以下に)。
 都市計画法にも問題があって、そもそも「市街化区域」というのは、概ね10年以内に市街化しなければならないことから「ここには、農地はあってはいけない」という考え方があるといいます。また、生産緑地法改正により、①宅地化農地(税制優遇措置あり)②保全する農地として生産緑地が、ありますが、生産緑地は、ご存じのように、年間の税負担はかなり低くなりますが、30年営農しなければならない義務が課せられます。担い手は、年々高齢化し、後継者問題が深刻です。
 また「生産緑地は、農地を守るための法ではない」ともいわれ、ビックリ!「公共用地を確保するための法」だというのです。生産緑地は、相続ができない場合に、自治体が買い取りをする制度ですが、自治体が、買えないケースが多く、結局、制度として機能していないのが現状です。
 「市民農園」は、税制上「農地」ではなく「雑種地」に分類されるのだそうですが、農家が、無償で自治体に貸すことで、固定資産税は免除されますが、所得税は課せられます。相続が発生した時に、返還を求められるケースが多いようです。また、行政に、営農指導できる人がいないために、連作障害が起こることも指摘されています。一方、農業者の指導のもとで耕作する「体験農園」は、農業者にとっては、安定収入になり、全国的に広がってきています。
 今後は、①生産緑地と宅地化農地の二区分を見直すこと②農地貸借の場合の『農業従事者』の要件の緩和③税制の改善④都市農業の行政機関の改革などが必要であると講師の関口さんは、提案されていました。
  
 去る12/16(水)には、一橋大学においてシンポジウム「農といのちと」が開催されて、佐野書院には入りきれないほどの参加者でした。こちらは、有機農業に取り組んできた高畠共生塾などの様子を、映画や講演で紹介され、一橋大学の先生や国立市内の農業者をまじえてのパネルディスカッションもあり、盛りだくさんの内容でした。
 
先ごろ、コペンハーゲンでのCOP15が閉幕しましたが、農業は、環境問題を解決する1つの糸口でもあります。これまで以上に、関心を持って取り組まなくてはならない課題であると実感しました。

激動の1年が、暮れようとしています。
みなさま、どうぞ良いお年を、お迎えください。