「八ッ場ダム不要」を今こそ明確に!

2009年9月25日 17時20分 | カテゴリー: 活動報告

なぜテレビは、充分な情報提供をしないのか?

 灼熱の選挙戦を勝ち抜き、歴史的な政権交代以降、頼もしい推進力で各担当大臣は活動をスタートさせています。その中で、出色はやはり前原国土交通大臣でしょうか。これまで、八ッ場ダム反対の運動を支援してきた一人として、私は誰よりも彼の動向に注目しています。
 ただ、気になっているのは、この間のマスコミの報道です。どうも日本人は、判官びいきの傾向があり、これまでダム不要論にきちんと耳を傾けてきた人でさえ、現地住民が「いまさら、ダム建設見直しと言われても困る」「後戻りさせないでくれ」と悲痛な叫びをあげれば、「そうか。止めることも住民にとって大変な痛手なら、このまま建設すべきかな」などと揺れてしまうようです。
 ここは、しっかりポイントおさえておかなければなりません。

 石原都知事は「建設を中止した場合には東京都がすでに支出した負担金457億円を政府に対して返還請求する」意向を示しているとのことでした。
 新聞報道では「中止の場合、国は、自治体(1都5県)の負担金約2000億円の返還を迫られる」そのため「このまま工事を進めたほうが得」というのですが、果たしてそうでしょうか?
これは正しくありません。この2000億円には利水負担金と治水負担金が含まれているからです。これまで支払った利水負担金1460億円には、厚生労働省と経済産業省からの国庫補助金も含まれていますので、これらを除くと890億円です。(特ダム法に基づくもの。返還の必要は示されていない)また、各都県の支払った治水負担金525億円は、河川法に基づく直轄負担金です。これには返還する法的根拠がないのです。もしも、返還となれば、過去に中止した直轄公共事業すべてにかかりますので、そんな事態にはなり得ません。
八ッ場ダム事業を継続するなら、今後、地滑り対策のための費用(ここは、もともと地盤が脆弱でダム建設に向かない地質)や、東京電力の発電所への減電の補償費、などの追加で、約1000億円の増額が予測されていると聞いています。

そもそも、50年以上も反対運動をしてきた住民の意志に反し、ダム建設を推進してきた「時の政府」の責任はどうなの?と問いたいですね。
 いま、一番大事なのは、これからの現地住民の生活再建を、国がしっかりと行うことです。
2007年、八ッ場あしたの会では、「公共事業の見直しに関わる地域振興の促進に関する法律」の市民案を作成しています。ほんとうに、地元住民の将来を考えるなら、国土交通省は、今後、こうした声にしっかりと応えていかなくてはなりません。

一方、八ッ場ダム裁判ですが、こちらは控訴審に突入しています。第1回口頭弁論期日は、2010年2月頃の見込みです。
政権交代で、どのような展開になるのでしょうか?より多くの方が、関心を持っていただければ幸いです。

関連HP
http://itaya.seikatsusha.net/back/item/all/1194583142.html