日向市駅周辺まちづくり視察報告

2009年8月28日 17時21分 | カテゴリー: 活動報告

職員の情熱がまちを変える!

 日向市駅高架化に伴う、駅周辺のまちづくりは、1998(H.10)年度から始まりました。宮崎県・日向市・JRの三者の事業としての高架化には、たいへん大きなご苦労があったようで、今後の国立市に参考になるのではないかと考え、私たちは、急遽、会派視察を決行したのです。

 今回の視察で、一番強く感じたのは「県と市の職員の熱い思い」でした。視察前に読んだ「GS群団総力戦 新・日向市駅〜関係者が語るプロジェクトの全貌〜」からも、JRが、委員会を拒絶したり、市長交代により担当職員が異動されたり…etc.と、様々なドラマがあったことは、承知していましたが「本に書かれているのは、そのほんの一部」だったようです。

 日向市駅のホームの天井は、杉の美しいカーヴが見事で、写真では見ていましたが、実際にその場に降り立ったときの感動は、鳥肌がたつほど!まるで、ヨーロッパの駅のホームのような解放感と、それでいて和のテイストがあり、ダイナミックな空間が広がっているのです。ホームに置かれたベンチも杉を使い、温かみと柔らかさの感じられる洗練されたデザインですし、ラチ内コンコースも、天井に凸凹パネルや網目板、外装、梁の余剰材を利用しています。何よりも、駅前広場のセンスの良さは簡単に言葉では言い尽くせないものがあります。井戸が掘られて、その手押しポンプを押すと噴水が上がるしくみで水辺空間を創出したり、ボラード(車止め)も杉材を活かしたデザインにしたり、木々や小山の配置など、景観への配慮も工夫が見られました。

 活用という視点からは、市民の交流拠点となるよう常設野外ステージとしたことにより、イベント参加者数は、破竹の勢いで伸びています。次世代への取り組みとして、まちづくり課外授業が行われ、地元産の杉を使って子どもたちが作った屋台は、なんと小学生初のグッドデザイン賞を受賞しています。この屋台は、その後、イベントごとにフル活用されているそうです。

 日向市駅周辺は、市施行の土地区画整理事業で、順次すすめられているところですが、当初は、市民からは反対の声ばかり聞こえてきたと言います。それを職員の熱意で、幾度も幾度も話をして(意識を)引き上げてきたそうです。「参加人数が少ない時ほど、力を入れて説明したんだよ」と力説する当時の日向市都市整備課の黒木氏は、現在、商工会専務理事になっていらっしゃいました。
 「UDCや篠原先生がいなかったら、ここまでのことはできなかっただろう」と語る県の職員も、市の職員も「最高のものをつくり上げたい」という情熱に満ちあふれていたのが、印象的でした。