分権の危機に敏感であれ!

2009年7月24日 15時07分 | カテゴリー: 活動報告

住基ネットをめぐり法改正までするの?

 住民基本台帳ネットワークに不接続である自治体として、国立市と矢祭町(福島県)に対し、是正勧告が出されたのは2009年2月のことでした。その後、4月になり、総務省は、地方自治体に有無を言わさず従うようにするための新たな「立法措置」を検討しているとの報道がなされました。
 「国立市は違法状態」などという表現を、事あるごとにされますが、果たして「違法状態」という表現は適切なのでしょうか?国立市は、初めから住民基本台帳ネットワークに接続をしなかったのではありません。一度、接続はしたものの、個人情報の保護に関して不確実であることから、これが確立されたのちに接続をすることを前提とした「一時切断」に踏み切ったものです。
 接続していない現状のみで「違法状態」と称するのは、いたずらに市民感情を不安に陥れるものです。
 国は、国立のような自治体を相手取り訴訟を起こすことができませんので、困り果てて①自治体に命ずることを求める訴訟を提訴できること②判決に従わない首長や自治体への罰金③首長への不信任議決の要件緩和④不信任議決の場合には解散ができないようにすることなどを盛り込む自治法改正を考えているようです。
 これらは、国の地方自治体への強制力をあげたいがためのものであり、地方分権に逆行するものです。
 2008年5月に、住基ネットはいずれ社会保障カードとの一体化を視野に入れているとの情報に、マスコミは、その危険性について指摘したものの、時間とともに、市民の中の危機感が薄れてしまったことも事実です。 
 さらに「住基カードがないと不便(接続していても普及率は3%にも満たないのにね!)」「違法状態じゃ困る」などと切断への不満を煽るデマゴークに鎮火されてしまった感があります。
 8月30日の衆議院選挙に向けて、官僚たちは、民主へと鞍替え作業を始めたとの報道に「なんてゲンキンなのだろう」と苦笑された方も多いのではないでしょうか。
 地方分権を根底から揺るがす地方自治法の改正を認めるわけにはいきません。民主党のマニフェストには、住民基本台帳ネットワークの見直しが示されていますので、これに大きな期待を寄せるものです。
 つい昨日のニュースでは、「アリコジャパン」でクレジット決済の顧客カード番号11万件の個人情報が流出したとの報道がありましたが、公的機関が扱う個人情報に関しては、最善の努力をすべきであると考えます。被害が起こってからでは遅いのに、どうして人は「便利」に負けてしまうのでしょうね。