忍び寄る「分権の危機」!

2009年4月24日 16時14分 | カテゴリー: 活動報告

法の越権と乱用の問題点について

 
  ようやく新緑のまぶしい季節になったのに(!)、「住民基本台帳ネットワーク(以下、住基ネット)の不接続によって、市民が不利益を被っている」というプロパガンダにより、誤解されている市民が増えてしまうことに、危機感を感じている今日この頃です。
  国民は、この「住民基本台帳ネットワーク」が法整備されたことで、本当に幸せや安全や利便性を享受できたのでしょうか?
 
  昨秋、国立市は、東京都知事から「住民基本台帳に規定する事務の執行について(勧告)」を受けました。ここに「違法状態」と書かれたことで、某党関係者は、これを盛んに触れて回りましたが、果たしてそうでしょうか?

 国立市は、当初、住基ネットには接続したものの、個人情報の安全性が確認できないことから、住民の安全のため「必要な措置」として、切断をしたものです。しかし、素直な市民は「違法」と言われただけで、委縮してしまいます。これまで「不接続」を選択してきたことに対し、不安や不満が募るのもやむを得ない状況です。
 
 それでは、実際に、どのような不利益があるのかを確認しなくてはなりません。例えば、パスポートの取得です。初回に戸籍謄本と住民票が必要ですが、住基ネット接続の自治体であっても、更新時に戸籍謄本を取る手続きは必要ですから、格別利便性が高いともいえません。 
  一番、ご指摘の多い年金の現況届の事務は社会保険庁ですが、この現況届は、社会保険庁に返信するので、本人が市に届ければ、取りまとめて市から社会保険庁へ送ることはしますが、直接、本人が郵送することが可能(はがき代は個人負担)です。住基ネットの主な目的は、住民の利便性と行政事務の効率性にありますが、どちらかといえば、後者の目的に主眼が置かれているようです。身分証明書として住基ネットが必要とおっしゃる方は、さほど多くはないはずです。何故なら、全国的にも住基カードの普及率は1.8%に過ぎないからです。
 
 それなら、どのようにしたら、それらの不満を解消できるのでしょうか。足が不自由であったり、市役所まで遠く不便な市民のために、定期的に循環する「移動市役所」があればいいのではないでしょうか。年金の現況届や住民票発行事務等を、市の巡回車がまちの隅々へ出向くことで解決することができるのではないでしょうか。
 
 残念ながら、「個人情報保護」は、危機感に個人差があります。市長が、どれほど市民の安全を杞憂したところで、これが伝わらないことほど、虚しいものはありません。しかし、実はもっと恐ろしい危機が迫っているのです。 総務省は、これに応じない自治体に対し、是正するための立法措置の検討を始めたのです。 
 ことは、住基ネットに限りません。これは、国と自治体の立場は同等とする「地方分権」に逆行する行為です。世界的に見ても、自治体の独自性が重要視される時代にあって、このような上意下達は、まるで戦前の日本政府のやりようを彷彿とさせ嫌悪感を抱かざるを得ません全国の首長は、この報道をどのように受け止めたのでしょうか?

*写真 (右)18日の市内遊説(南口ロータリー)