3月議会は“こっくりさん議会”?

2009年3月27日 14時44分 | カテゴリー: 活動報告

審議なく、かろうじて可決

 さくら通りでは、二分咲きといったところでしょうか。気温が低いため、桜は見ごろになるまでの「足踏み状態」でした。それは、まるでこの国立市議会が辿った2009年度予算成立までの道のりのようで、思わず「もう少しだからね」と声をかけたくなりました。
 3月議会は、26日深夜にようやく終了しましたが、私は、今回の議会を“こっくりさん議会”と名付けました。“こっくりさん”は“狐狗狸さん”とも書くようですが、皆さんご存じの子どもの遊びの一種です。紙に、鳥居や「はい」「いいえ」、50音を書き、そこにコインを置き、参加する人がコインに指を乗せます。さまざまな質問をし、答えをコインの動きから導き出すものですが、これは、誰か意志をもった人間が、無意識に(あるいは意識的に)指を操作することにより起こる現象です。複数で行うため、思い通りにはゆかず、体を成さない場合もあります。正に、この議会が、それでした。
 自民党・公明党・明政会・つむぎの会・こぶしの木からなる5会派は、それぞれの思惑で、市長に2点の要求を突きつけ、コインの上に指を乗せたのでした。
 ことは、4日間にわたる予算特別委員会の冒頭に松嶋議員から①保育園民営化を含む財政健全化の方策(案)は公約違反なのか②都市計画道路3・4・10の旭通りまでの延伸の道路認定、または予算措置をせよ、とういう2点を市長に突きつけられたことから、始まりました。
 市長からは、保育園の民営化は決定したわけではなく、これから市民意見を聞いていくことや、3・4・10については2014年以降に考えるとの答弁がありました。しかし、これに納得しない野党は「納得できる回答をしない市長のせいだ」と決めつけ空転させました。
 予算特別員会は副委員長の辞任により、後任を引き受けるハメになった私は、なんとか市民の見える公の場で審議を再開させようと、委員長とともに各会派にお願いに何度も回りましたが、聞き入れてはもらえませんでした。
 その間、市長と野党幹事長との間で、何度もやり取りがありましたが、彼らを納得させることができず、委員会は何一つ審査することなく、終了してしまったのでした。
 生活者ネットも、関口市長と同様、駅周辺のまちづくりを考える上で、駅前広場を歩行者優先の空間として実現するためには、3・4・10を旭通りまで抜くことは必要だという考えです。真っ向から「道路は、いらない!」を声高に叫ぶだけでは、予算は否決になってしまいます。今後、一切のまちづくりが動かない、となれば、不幸なのは市民自身です。
 野党議員の中には、市長に謝罪させることだけに執着する者、まちづくりは横に置きとにかく道路だけ通したい者、予算はともかく市長の施策は必ず潰したい者など、さまざま。
しかし、その中にも、なんとか着地点を見つけようと努力し続けてくれた野党議員がいてくれたことが、救いでした。
 市長のこだわり続けたことは、情報公開と市民参加でした。駅周辺まちづくり基本計画を市民に示し、策定した後でなければ、3・4・10に着手するわけにはいかないのです。物事のプロセスを大切にすることは、地権者の方々にも、ご理解いただけることと思います。18日間にわたる長い交渉のトンネルを抜けて“基本計画ができた後、道路認定または補償調査費の予算案を提案する旨の発言が市長からなされ、ようやく議会は再開されたのでした。
 目に見えぬ“こっくりさん”に翻弄され続け、予算書を開くことなく予算審議を終えた、かつてない恥ずかしい3月議会は、与党も野党も分裂状態の中で、採決の時を迎えました。2009年度一般会計予算は、自民党、共産党、生活者ネット、民主党、社民党・みどりの5会派の賛成多数で可決となりました。