絶対高さ高度地区導入への課題(その2)

2008年12月19日 16時19分 | カテゴリー: 活動報告

12月議会の一般質問から

 絶対高さ高度地区導入のため、2009年度には素案の説明会が開催されることになりますが、どのように市民合意の取っていくかは、大きな課題です。
 1989年の用途地域の一斉見直しの時にどのようなことが行われたのかを一般質問で検証してみました。
 この一斉見直しの際の市民説明会は、8回開催され、参加者の合計は318名。意見のほとんどは「規制緩和を望むための用途地域等の変更と、建ペイ率・容積率のアップを望む」ものでした。少数の意見として「高度利用や有効利用の必要性はない」との声もありました。
 私は、市民から「アリバイづくりの説明会など、どうせ参加者が少なく、何度も開催していないはず」との指摘を受け、調べてみました。予想に反し8回開催318名の参加者というのは、この分野の説明会としては異例の多さです。一般市民には関心の薄い分野であり、また専門的な知識がないと容易に理解できない内容ですから、これらの参加者がどういう立場であったのか、分析してみる必要があります。また、要望書について質問をすると、当時、文書で提出された要望書は、合計17件あり、そのうち、緩和の要望は15件。緩和反対は2件でした。
 この時期はバブル景気の真っただ中でしたから、国立市でも、大幅な容積率の緩和をしてしまったのです。
そのため、駅周辺には高層ビルが立ち並ぶ結果を招いてしまいました。よく明和マンションの話の時に「だったら、駅の北側のマンションはどうなんだ」という声が聞かれますが、いったい誰が、そういうまちづくりを誘導したのか?ということでしょう。
用途地域は、土地の価格に反映されます。容積率が上がれば、当然、固定資産税も上がります。それなのに、わざわざ容積率を上げたがるのはなぜなのか?つまり、容積率の緩和を願い出たのは、資産価値を上げたい人たちです。これは不動産売買の視点です。要望書の提出者を見ても、緩和を希望したほとんどが事業者です。
 市民のほとんどは、その地に住み続けたい人たちですから、土地を売るつもりがなければ、固定資産税があがるようなことはしたくはないはずでしょう。
 制度の変更をする場合に、現行に満足な人は、いちいち声はあげないものです。変えてほしい人が要望するのが世の常です。行政には、そうしたことをきちんと分析した上で、次のステップに移行する丁寧さが求められます。私権を制限するなど、もってのほかとおっしゃる向きもありましょうが、私権を守るためにこそ、無秩序な規制緩和は行うべきではなかったのだと思います。
 絶対高さ高度地区指定に向けては、市民が総不動産屋化しないよう、真に私権を守るために、市がどのようなまちづくりを描くのか、広い視野を持ち、情報は的確に市民に伝えていただきたいということをお願いしました。