もうひとつの住まい方研究大会に参加して

2008年12月5日 16時53分 | カテゴリー: 活動報告

老いの未来

 人は、だれもが老いていきます。そして「老い」は恐怖でもあります。私自身も、あきれるほどに「老い」に対する恐怖があります。それは言いかえれば「未知への畏怖」なのかもしれません。
 2008年5月、新たな住まいと暮らしを提案する団体の連合体として「入居者主体の住まいづくり(コーポラティブハウジングなど)」や「高齢者の共生型住まい(グルーピングなど)」新しい住まい方の普及と推進をはかるため、“Alternative Housing & Living Association”が設立されました。
 私は、この11/23(日)に千葉大学を会場に開催された第4回もうひとつの住まい方研究大会に参加しました。基調講演では、千葉県健康福祉部健康福祉政策課長の野村隆司さんが、県民主体の福祉政策づくりについて報告し、その後、5分科会に分かれて報告と意見交換を行いました。私の参加した分科会では、「コミュニティで支えあう、多ニーズに応える住まい方」というテーマで、3つの事例紹介がありました。1つ目は、川崎市「上布田つどいの家」です。ここは、市の塩漬け用地に供給公社が建て、運営はワーカーズコレクティブという形の福祉施設+賃貸マンションです。談話コーナーを賃貸マンション部分につけたことで、コミュニティの形成に一役買っているのですが、2つ目に紹介された「パスレル保谷」(西東京市)も、まちづくり広場としての機能を持つ異色の施設です。ここは、1F部分に生活クラブのデポー(店舗)やカフェ、保育園が入り、2F部分に在宅介護支援・福祉サービス(NPO)やイベントスペース、シェアドオフィスなどがあり、3,4階は多世代共生型の分譲住宅となっています。最後に紹介された西国分寺プロジェクト「マージュ国分寺」は、賃貸マンション+SOHO+店舗+コモンスペース(居住者共有部分)を持つ建物です。
 これらに共通しているのは、コミュニティための共有部分があることです。
 昔は、井戸端会議という言葉があるように、長屋の人々が、共同の水場を使うことにより、否応なく、そこにコミュニティが形成されていました。しかし、個々に「暮らし」が隔離されるようになり、会話することも少なくなってきている中で、万が一震災でも起きようものなら、どこに誰がいるかもわからない状況では、救いようもありません。これらの3事例にあるような「共用スペース」を意図的に持つことで、現代人が忘れかけている人と人との関係が復活していくものと期待されます。
 実を言えば、私の世代でさえ、個人主義が顕著です。だからこそ、敢えてこうしたコミュニティ型の住まいが求められるのでしょう。21世紀の目指すべき「老いの未来」を再確認した一日でした。