南部地域整備基本計画の市民討議会

2008年11月7日 16時35分 | カテゴリー: 活動報告

有効な市民参加をめざして

 私が、議会で「プラーヌンクツェレ(市民討議)」を提案したのは2007年9月議会でした。その後、国立市では、南部地域基本整備計画の策定のために、この「市民討議」を試行することを決めました。
 国立市は、わずか815haの小さなまちですが、旧谷保村の住民と新住民との間には対立があり、過去の議員の中には、このことを巧妙に煽り利用してきた歴史があります。居住期間が長かろうと短かろうと同じまちの住民であることには変わりはないのに、なぜ、そこに無用な境界線を引こうとするのでしょうか?
 谷保や泉の地域は、国立の中で豊かな自然の残る貴重な地域です。ここのまちづくりをどのようにしていくのかは、自然を愛する人なら誰もが気になるところです。
 国立市南部地域整備基本計画策定に伴う説明会が、8月下旬に市内10ヶ所で開催され、129人の参加者がありました。説明会の記録を読み返すと、この南部地域の抱える課題がよく見えてきます。市民討議という市民参加の手法は、以前にもこのHPでご紹介しましたが、普段は積極的に市の用意した会議に参加したことのない市民にこそ、参加してもらえるような新たな手法として、近年、多くの自治体で試みてきました。地域の計画をつくる場合に、一番の課題は、ステークホルダーと呼ばれる利害関係者の存在です。
たとえば、地権者はその最たるものでありますが、ステークホルダーだけで話し合った場合には、「損か得か」だけで議論が集中しがちです。ベクトルが同方向に向かっている場合には、なんら問題はないのかもしれませんが、必ずしもベストな回答を導き出せるというものではありません。市における計画は、いずれも「市民の税金」を使っての事業ですから、特定の地域の声だけで策定すべきものではありません。こんなときだからこそ、どのようにしたら、南部の貴重な財産である農地や緑地を守っていけるのか、どこをどのように開発をすべきなのか、客観的な見解が必要となります。
 いまや、地権者だけで、その土地の価値を維持し続けることは不可能な時代であることを、行政は、市民にきちんと説明できるようにしなくてはならないのではないでしょうか。
 昨日、初の黒人米大統領オバマ氏の誕生が大々的に報じられましたが、彼は若いころから、決してマイノリティだからということを、ことさらに強調はしてこなかったと聞いています。どんな立場であれ、同じ「人間」であるということ。すべてが、ここに通じるのではないでしょうか。
 来春開催予定の市民討議に向けた実行委員会(公募市民を含め)が、ようやく動き出しました。私は、このしくみが、今後の政策決定に、必ずや寄与するだろうと信じています。