寄付行為の裏にあるもの

2008年5月16日 17時08分 | カテゴリー: 活動報告

明和マンションにまつわるその後

 みなさまには、3月21日のページで、明和地所が国立市を訴えた裁判の結審についてご報告をしました。
国立市は、3月末に明和へ賠償金と遅延金含め、約3120万円を支払いましたが、新聞等ですでにご存じのように、その後、明和は国立市へこれと同額を寄付したいと申し出たのです。申し出から約1ヶ月、国立市は対応を検討してきましたが、5/13市は、これを受けることを決めました。
「何を、いまさら寄付などと言うのか」と近隣住民から、怒りの声も聞こえてくる中、市が対応を逡巡するのも当然です。明和は、当時、国立市との協議の途中で、景観条例を無視し、建築確認申請を出してしまったため、開発指導要綱に基づく財政協力金(約7900万円)を、国立市に支払ってはいません。その一方で「損害賠償金の受領が目的ではなかった」「福祉・教育のために使ってほしい」などと言われても、なかなか素直に受け止められないものがあります。
寄付は、賠償金、遅延金のほか、国立市負担分の訴訟費用も含め、国立市が支払った約3120万円を‘使途を特定しない’「一般寄付」として受け取ることとなりました。
 確かに要綱に基づく財政協力金は、強制力に欠けます。しかし「寄付」という行為は、一段高いところから、見下すイメージがぬぐえません。どうして、いま「寄付」なのかを分析してみる必要があります。
 裁判は、自ら起こした行為とはいえ、社会的に明和は企業理念を問われ、大きく評判を落とし、株も下落したと聞いています。また、現在、明和は、渋谷区富ヶ谷に高さ95m、地上27階建ての超高層マンションを建てようとしています。折しも、渋谷区が高さ制限を施行する前の駆け込みの建築確認申請で、まさに国立市の東京海上跡地に建築したときと同様のことをしようとしています。これらのことを重ね合わせれば、今回の行為の底にあるのは何か、透けて見えてくることがあるのではないでしょうか。
 5/14国立市都市景観審議会が開催され、国立市都市景観形成条例第29条第1項の規定に基づく事実の公表の掲示の変更について諮問されました。これは、当時、明和が国立市の条例を無視し、計画を進めようとしたため、「指導」「勧告」そして最後に「公表」となったもので、当該マンション前には、この場所が「地区計画」がかけられた地域であること、当該マンションが国立市の条例に従わなかったものであることを掲示したものです。
 マンション管理組合から、この看板撤去の要望書が出ていたことから、これについて審議をしました。裁判も終わりましたので、事実の公表については、看板からなくすことが決まりましたが、委員からは、「既存不適格建築物という言葉は出しておいたほうがいいのではないか」「既存不適格という表現が刺激的だから『当該建築物は、こういう事情で建っている』という説明文にしたらどうか」などの、意見も出されました。
 現在、そのマンションにお住まいの方には、なんら問題はありませんが、明和地所というデベロッパーが行った行為は、そこにマンションがある限り消えはしないのです。