秦野市視察から

2008年4月25日 11時44分 | カテゴリー: 活動報告

地下水は、誰のもの?

 初夏を思わせるような汗ばむ陽気の4月21日、「多摩の地下水を守る会」のメンバーで、秦野市へ視察に行きました。
 「多摩の地下水を守る会」は、主に多摩地域の市民・行政職員・議員が、文字通り「地下水保全」のための活動を継続している団体です。8月に、シンポジウム開催するための議論の中で、地下水保全の条例を先駆的に定めた自治体から行政職員をパネリストとして呼んだらどうかと提案したところ「それなら、一度直接話を聞きに行こう」ということになり、秦野市への視察を私が企画することになったものです。
 メンバーの日頃の心掛けがよかったのか(?)晴天に恵まれ、(予想外の20人ほどの参加者数)午前中は市の地下水保全の取り組みのお話を伺い、午後は市内の湧水めぐりをしました。
 秦野市は、富士の裾野にある扇状地で、地下水汚染があっても原因者の特定が容易にできる土地柄です。ここでは、地下水80%の水道水を供給していますが、新規の井戸掘削は、条例で原則禁止としています。さらに、既存の井戸利用事業者からは、利用協力金をとっています。「地下水は有限にして市民の共有の財産」という理念が市民の中に醸成され、秦野市当局は、この理念に支えられ、30年前から、地下水涵養事業を開始しています。私たちの貴重な水源を保全するためには、事業者天国とはならない施策が必要ではないでしょうか。
 井戸は災害時には、大変重要な役割を果たしますので、大切にしたいものですが、産業廃棄物処理業者などが、安易に使える実態は、問題ではないでしょうか。特に豊かな自然が残る南部地域において、どんどん産業廃棄物事業者が進出してくることは、ありがたい話ではありません。国立市では、現在「企業誘致促進条例」制定をめざして検討中ですが、「地下水は公水」という視点に立ち、都市計画の分野や環境関連条例等による何らかの規制が必要な時期であると考えます。