誰のための「まちづくり」か?

2008年1月11日 15時19分 | カテゴリー: 活動報告

南部地域整備も「市民の目線」で

 昨年12月議会において、高層分譲マンション仮称「オーベル国立富士見」の建築見直しに関する陳情が出され、全会一致で採択されました。しかし、このときの建設環境委員会の議論で、ある議員から「平成元年に用途地域一斉見直しがあった。このとき、沿道住民からは反対はなく、高度地区を撤廃している。行政は住民に説明をしたはず」と、まるでデベロッパーを擁護するかのような発言がありました。
 調べてみますと、確かに平成元年に、行政は住民への説明会を市内7箇所で開催しています。しかし、このときの説明会において、用途の変更が何をもたらすものなのか、正しく理解できた市民は、どれだけいたのでしょうか?委員会で、先の発言をした議員は「市民に説明したのに、それでも市民は、用途変更を認めたのだから、今更何を不服とするのか」と言いたかったのでしょうか。
 当時、政治的な背景もあった中で、行政は与えられた仕事(市民説明会)を型通りに淡々と行なったに過ぎません。しかし、ここでは、本来の行政の仕事は何かを、今一度、立ち止まって考える必要があります。「説明会の開催」が目的であってはなりません。開催するだけでは、またまた「アリバイづくり」と批判を浴びることになります。
 建築基準法は、大変難解な分野ですし、ちょっと話を聞いただけで、理解できるものではありません。しかし、説明の際に、ちょっと視点を変えるだけで、誰にもわかるような説明は可能なことなのです。まさか行政用語・専門用語を駆使し、市民を煙に巻くことが目的ではないはずです。市民が一番知りたがっているのは「『変更』することによって、どういうメリット・デメリットがあるか、それを具体的に知りたい」だけなのです。具体的な例を出して説明していたら、市民の危機感も違っていたのではないでしょうか。
 経済効率優先の社会をめざした挙句が「今日」なのです。本当に市民が望む環境とはどういうものか、行政は生活者の立場で考える作業が求められています。
 1984年(昭和59年)に策定された「国立市南部地域整備基本計画」を見直すため、今月25日から庁内検討会・幹事会がスタートします。豊かな田園風景の残るこの地域は国立の財産です。地権者のみならず、多くの市民が関わって、その将来を考えていかなくてはなりません。いまこそ、行政は「市民の目線で」取り組むべきではないでしょうか。当時の市民参加から、その手法をどう「進化」させられるか、大きな期待を寄せるものです。