中国残留邦人に関する陳情、採択

2007年12月21日 14時42分 | カテゴリー: 国立市議会

最終本会議の討論より

 この11月に「中国残留邦人等の円滑な帰国の促進および永住帰国後の自立の支援に関する法律の一部を改正する法律案」が可決されました。
元「中国残留邦人」が、国に損害賠償請求訴訟をおこしたのは、2001年ですから、今回の改正支援法までに実に6年もの歳月がかかっています。戦後、60年以上も過ぎて今なお、こうした方々が、あたりまえの生活を望めない状況におかれている現実を目の当たりにすると、怒りすら覚えます。
 今回の改正支援法に先立ち、総理大臣の指示で設置された「中国残留邦人への支援に関する有識者会議」は「支援の在り方について」の案を示しています。
 公的年金制度における支援はもちろんですが、自治体が特に注目すべき点は「地域社会への受け入れのためになすべきこと」という部分です。
本陳情内容は、実態把握と新支援法の周知、人権問題としてのガイドライン策定と総合相談窓口の設置です。
 国立では、市民の方々が、20年以上、毎週水曜日に公民館で「中国帰国者の会 生活相談室」を開いて、日本語習得のお手伝いやさまざまな申請書類の書き方を教えたり、子供たちの補習をしたり、生活相談を受けたり、さまざまな支援をおこなっています。私の友人もこの活動に関わっており、時々、その様子を聞いていました。このような支援は、本来、行政が早い時期に取り組むべきことだったのではないでしょうか。言葉が不自由ななかで、受けたい支援の申請には、役所では1箇所ですまないため、あきらめてしまうケースもあるそうです。
日本人として生まれたものの、戦争に翻弄され国の政策の遅れによって、中国残留邦人とその家族の方々の人権が無視されつづけたその責任は、私たち日本人すべてに課せられたものと私は、考えています。
 法整備で完結するものではなく、運用面は行政の責務であり、ようやくここからがスタートだと感じています。
私が、ずっと感じてきたことは、偏見による差別の多さです。どうして、中国残留邦人が今、ここにこうして暮らしているのか、その理由を社会全体で認識すべきです。いま格差が問題になれる時代ですが、悲しいかな、無知からくる偏見で差別が起こっている現実があります。念願かなって、家族でせっかく日本に戻れても、日本語が充分理解できないために3Kの仕事にしか就けないとか、風習の違いによって近所から誤解を受けるなど、いろいろな悩みを抱えています。こうした現実と、過去に日本が犯した過ちについて、目をそらさず、しっかり伝えることが必要ではないでしょうか。
市民ひとりひとりが、人権について正しい理解ができるよう心から願い、本陳情を採択といたします。