「八ッ場あしたの会」のシンポ「ダムに負けない村」

2007年11月9日 13時39分 | カテゴリー: 活動報告

公共事業見直しからの地域再生を!

 抜けるような青空のもと、11/4(日)第38回くにたち秋の市民まつりが開催されました。多くの方とともに、オープニング・セレモニーに参加したあと、私はこの日、もうひとつの大きなイベントに参加するため、永田町にある星陵会館に向かいました。「八ッ場あしたの会」主催のシンポジウム「ダムに負けない村」です。
この会は、昨年秋の「加藤登紀子と仲間たちが唄う 八ッ場いのちの輝き」を出発点として、歌手の加藤登紀子さんの呼びかけで、2007年1月に発足したもので、今回のシンポジウムでは、群馬県議の関口茂樹さんや映画監督の大西暢夫さんらを迎え、パネルディスカッションをしました。
 もっとも興味深かったのは、川辺川ダム予定地相良村村長の矢上雅義さんの話でした。ダム建設の費用は県が出しますが、関連事業は土地改良区などに毎年2億もの支出が伴うことになることから、自治体存続の道を探るために総務省に相談したところ、「つぶれる前に助ける法はない」と言われたそうです。矢上村長曰く、「50年経ってもできないのは、本当に必要ではないからだ」と。
 なぜダムを造るかと問われても、治水や利水ではもう必然性を説得するだけの根拠を持ち得ません。日本のダムは、80年に一度の洪水に耐えうるように設計してあるとのことですが、ダムに溜まった水を一気に流すと、下流は溢れます。今後は、それを防ぐために「穴あきダムを造る」と聞けば、いったい何のためにしているのか、わからなくなります。それより、下流に溜まる土砂を浚渫することに税金を使えば、治水には役に立つのです。また、ダム予定地の人々は、高額の固定資産税が払えず、売るにも売れぬ状況の中、徳山ダムの地域では、十数件で自殺があったとも聞きます。
 島根大学名誉教授の保母武彦さんは、「科学の力と世論の力で」80%の人が「ここには、治水も利水も不要。事業は不安だ」と言えば、(ダム計画は)ひっくり返ると言います。ダム予定地の人たちの生活再建を、国は真剣に考えなければなりません。ゼネコンに仕事をさせるために、要りもせぬ公共事業を計画する時代は終わりました。「私たちは公共事業にも、シビリアン・コントロールを」と話す矢上村長の言葉が、ずしりと胸に残りました。
 八ッ場あしたの会では、「公共事業の見直しに関わる地域振興の促進に関する法律」を早期に制定することを提案しています。