身の丈にあったまちづくり

2005年1月21日 16時19分 | カテゴリー: 活動報告

視察報告から

 1月19日、視察で、数年ぶりの大雪で一面銀世界の福島県鮫川村を訪れました。鮫川村は、人口5,000人弱の過疎の村です。今回、視察先にここを選んだのは、「地域再生計画」で、廃校を利用しての子育て支援事業を実践したというニュースを福島県の広報誌で見つけたのが、きっかけでした。
この「地域再生計画」というのは、国が、地域経済の活性化と雇用創出を目的とした制度です。本来、築10年以下の施設は転用が認められないものですが、この申請が認可されたことにより、この廃校は今年4月から、子育て支援センターとして生まれ変わります。ラッキーなことに、ちょうど改修工事を終えたばかりの施設を見せていただくことができました。現場で働く先生方の声を取り入れたり、地域懇談会で、村民の要望を聞いたりして、子どもたちにとって最適な施設となるような工夫が随所に施されています。
 また、鮫川村は、国がすすめる市町村合併に対し、昨年、住民投票を実施し、住民の7割が合併に「NO」という結論を出した自治体です。住民が、自分たちの村は自分たちでつくる、ということをしっかり自覚し、決断した自治体です。だからこそ、地域活性化への取り組みとして、「有機の里づくり」へ向けて、団結して取り組めたのではないでしょうか。
 企画調整課長の鈴木治男さんは、「大事なことは、循環型社会の構築(雑木林と畜産のかかわり)」と、お話してくださいました。鮫川村は、林業・農業・酪農が中心の村です。雑木林の落ち葉を掻き、これを牛舎の床に敷き詰め、そこへ牛が糞をし、合わせることでよい堆肥ができます。これを田畑へ肥料として使い、いい作物が採れるのです。’05年度には、60歳以上の人に大豆作りを奨励する政策をとり、大豆加工品が村の目玉商品となるよう商品開発に力を注いできました。そば味噌や豆腐、また、エゴマの振興によって近い将来、この村は、これらの健康食品が、全国的にヒットするだろうと思いました。大豆から作った黄な粉を溶けやすく改良した「黄な粉ドリンク」を、味見させていただきましたが、何とも言えぬ、香ばしいいい香りの飲み物でした。そこに生産者のおばあちゃんやおじいちゃんの顔が浮かぶような、そんなまちづくりは、住民も元気になりますし、ある意味、贅沢なことです。今回の地域再生計画は、子育て施策に限ったことではく、雇用の創出にもつながり、高齢者施策であり、産業振興施策でもありました。未来を熱く語る職員の熱意から、身の丈にあった政策の展開で、自治体が元気になることを実感させられ、学ぶことの多い視察でした。