遺伝子組み換え実験の恐怖

2004年5月1日 11時29分 | カテゴリー: 活動報告

東大農場での実験

 去る4月27日、西東京市にある東大農学部で、形質転換ジャガイモを用いたスクロースリン酸シンターゼ(
SPS)の機能解明のため模擬的環境試験圃場実験についての説明会が開催されました。これは、ジャガイモ(メークイン)にトウモロコシのSPS遺伝子を入れて光合成速度やショ糖代謝、収量性等の特性がどのように変化するのかを明らかにする目的で行われるものです。
 農場長である大杉立教授の説明では、「これまで、この実験を温室でポットを用いて解析を行ってきたが、より正確な情報を得るため、野外の環境条件下で栽培し解析する必要がある」とのことでした。実験にあたっては、国の「組替えDNA実験指針」基づいて文科省の確認を得たと言いますが、会場からは安全性管理について、様々な質問が出されました。
 「農水省と東大と2箇所で実験を行うのはなぜか。市場性(売ることを目的としたもの)を目指してないと言うが、間接的に寄与するのではないか」との質問に対し、大杉教授は農水省から東大に来ており、以前からこれが専門だったことに加えて、農水省の実験は収量にしか着眼しなかったこともあり、東大では総代謝にどう影響が出るのか知りたくて、(市場性という目的ではなく)学問的興味からの実験であると説明しました。しかし、本来の実験目的が市場性を意識してないとしても、いずれ、商業ベースに乗せようする動きが出てくる可能性は否めません。何より、私たちが1番心配なのは、安全管理と試験圃場のありかたに対する意識が希薄なことです。説明会に参加した人は、約60人ほどでしょうか。
極端な言い方をすれば、この実験をおこなうことで生態系に何らかの異変をもたらす可能性もあるのですから、もっともっと多くの人に説明する責任があると考えます。
 実験は、すでに組換えを済ませた苗を、フェンスで囲った試験圃場に30個体(株)を5月中旬にも植える予定でいたようですが、参加者からの要望で急遽5月7日(金)の16:30から都庁にて、再度、説明会を開催することになりました。
 私たちが日々口にする食品すべての素性を知ることは、不可能です。BSEや、鳥インフルエンザ、農薬や添加物などなど、もちろん気にしたら、ほとんど食べるものがなくなるくらい不安材料が蔓延している現代に生きています。だからこそ、遺伝子組み換えには、安易に手を出すべきではないと思います。