学力より大事なこと

2003年11月28日 16時57分 | カテゴリー: 活動報告

インクルージョン教育と性教育

 東京ネットの子ども部会では、専修大学教授の嶺井正也さんを招いて「インクルーシヴ教育の確立に向けて」と題し学習会を開催しました。
 心身障がい児の特別支援教育への転換が話題になっていますが、これは、障がいのあるお子さんのいる家庭の問題だけでなく、すべての子どもたちにとって非常に重要なことだと私は思っています。今では信じられないかもしれませんが、私は、閉鎖的な地方都市で教育を受けてきましたので、かなり大きくなるまで、障がいのある人の存在すら(!)知りませんでした。これは、完全に分離されて教育をされてきたということです。嶺井さんのお話では、1994年、サラマンカ(スペイン)でのユネスコとスペイン政府の共催の特別ニーズ教育世界会議において「すべての子どもが平等に教育を受ける権利があり、インクルーシヴな学校、社会をめざす」サラマンカ宣言が出されましたが、日本政府は、国連の子ども権利条約もこのサラマンカ宣言も国民には公にしなかったとのことです。また、CSIE(Center of Study Inclusive Education)も、「分離的な学校教育はインクルーシヴ教育への子どもの権利を侵害しているばかりでなく、子どもの権利条約の根本原理にすべて反している」と主張しています。
 私は、冒頭にも述べたように、同じひとつの教室で、障がいのある子もない子も共に学ぶことで、思いやりの心も育つと思っています。
今回、インクルージョンと言いつつ、重度重複障がいの子は通常学級に入れないというのは、問題であるとの指摘もありました。
 先日、性教育を中心とする研究や出版を行っている北沢杏子さんが代表をつとめるアーニ出版の見学にも参加しました。今、無知ゆえに辛く悲しい思いをする子どもが多いといわれますが、障がいのある子が、性的被害者になるケースは少なくありません。しかし障がいのある子どもこそ、私は正しい性教育が必要だと強く感じました。「障がいもひとつの個性」と受止め、同じ教室で教育を受けることこそ、真のインクルージョン教育と考えます。